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オメガスピードマスターの功績

オメガの代表作である「スピードマスター」

アポロ計画により、月面に初めて着陸した時計として、世界的知名度を獲得する。
通称「ムーンウオッチ」とも呼ばれ、現代においても幅広く愛され続ける時計として認知は深い。

スピードマスターは、製造当初よりデザイン性と機能性と耐久性を兼ね備えており、ある意味で”あらかじめ完成されたタイムピース”とも言える。

幾時代を越えても、普遍的な価値と、揺るぎない自信を漂わせるスピードマスター。
本記事では、その歴史と功績を追ってみることにした。

スピードマスターの登場

オメガ プロフェッショナルライン
左から、スピードマスター/シーマスター300/レイルマスター

1957年、オメガが創設したプロフェッショナルラインとして「スピードマスター」は産声をあげた。

シーマスター300は海底探検の新時代の案内役を務めた。レイルマスターは、1000ガウスまでの耐磁性を有した時計としては、初めての商品化に成功し、業界での名声を得た。

そして、スピードマスターは、のちにNASAより宇宙探査の未来を託されることとなった。

スピードマスター初めての宇宙旅行

1962年、オメガのスピードマスターがNASAの有人宇宙飛行用の時計として採用される約2年半前、宇宙飛行士のウォルター・シラーは、マーキュリー計画に自身のスピードマスタークロノグラフを着けて宇宙飛行に臨み、9時間13分11秒の飛行で地球を6周することに成功した。

NASAが認めたスピードマスター

1965年、アメリカ航空宇宙局(NASA)は宇宙空間でも使用に耐えられる腕時計を選定するため仕様書を提示し、時計を公式に調達したが、 耐熱性、耐寒性、耐衝撃性などの様々な試験をクリアしたのは「スピードマスター」だけだった。

アメリカ航空宇宙局の公認クロノグラフに「スピードマスター プロフェッショナル」が採用され、その名を一躍世界的に広めることとなった。

人類史上初、時計史上初の月面着陸

1969年7月21日2時56分、アポロ11号によって人類が初めて月面着陸を果たした。

そして月面で初めて時を刻んだのがオメガの「スピードマスター プロフェッショナル」

アポロ計画で月面着陸の偉業を成し遂げたスピードマスターは、それ以降「ムーンウオッチ」と呼ばれ、裏蓋には”FIRST WATCH WORN ON THE MOON”の文字が刻まれている。

スピードマスターの残した功績

スピードマスターの性能と功績を示すこんなエピソードがある。

1970年、アポロ13号が月に向かう途中で酸素タンクが爆発。


航法用コンピュータが使用不能になったが、手動操作でエンジンを作動させ破損した機体の軌道修正を行った。
宇宙飛行士達は「スピードマスター」を用いてロケットの噴射時間の制御を行った事で無事に全員帰還。

こうして「スピードマスター」は宇宙空間でもズレることがなく使用できる高性能な時計として確固たる信頼を獲得した。

1972年、アポロ17号のミッションを最後に、スピードマスターの月面旅行は終わりをむかえるが、今もスピードマスターは、地球の人々に夢を与えるタイムピースとして時を刻み続けている。

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