オメガ[OMEGA] コーアクシャル 時計の豆知識 時計修理

オメガ独自の機構「コーアクシャル」はメーカー修理しかできないのか?

記事のポイント

コーアクシャルはオメガ独自の機構のため、一般修理業者でオーバーホール対応ができない場合も多く、メーカー修理となる事例が多いようです。
本記事では、コーアクシャルの解説のなかで、機構のメリットとデメリットにも触れていきたいと思います。また、オメガ・コーアクシャルをリーズナブルかつ良い品質でオーバーホールしてくれる時計修理店をご紹介いたします。

オメガ独自の機構「コーアクシャル」とは?

コーアクシャルとは?

  • コーアクシャルとは、機械式時計の脱進機機構の一種のこと
  • コーアクシャルは、オメガのムーブメントにしか搭載されていない
  • コーアクシャルを搭載する最大のメリットは「部品の摩耗が少なくなり壊れにくくなる」
  • コーアクシャル搭載のムーブメントの推奨オーバーホール間隔は8年~10年(通常の約2倍長持ちする)

「脱進機」とは、ゼンマイがほどける力によって動く歯車の速度を一定のリズムで解放していく機構の総称です。

コーアクシャルとは、機械式時計の脱進機の一種のことで、現在オメガにしか採用されていない画期的な機構です。正式名称は「コーアクシャル・エスケープメント」です。

特殊な形状のアンクルと複数層のガンギ車を採用するコーアクシャルの、最大の特徴は「摩耗が少なく壊れにくい」という点です。
通常機械式時計は3年~5年に一度オーバーホール(分解掃除)をする必要があります。これは時計を使用し続けることにより、油が切れてパーツが摩耗してしまうためです。油が切れたまま時計の使用を継続すると、パーツは激しく摩耗し、次第に精度が狂い、最終的に時計は壊れてしまいます。


オメガのコーアクシャルムーブメントは、パーツの摩耗を最小限に抑える設計が施されており、通常の機構と比較すると”部品の摩耗が少なく、メンテナンス頻度が少なくても精度が長く安定する”というメリットがあり、他社のムーブメントよりも壊れにくいムーブメントに仕上がっています。

オーバーホール時期の目安
通常の機械式時計3〜5年に1回
コーアクシャル8〜10年に1回

なぜ、オメガだけがコーアクシャルを採用しているのか?

コーアクシャルを採用することの難しさとは?

  • コーアクシャルは、優れた機構だが製造コストが高い
  • コーアクシャルは、搭載するムーブメントにスペースを要する(構造的問題・美観の問題)
コーアクシャルの生みの親「ジョージ・ダニエルズ博士」

「摩耗が少なく壊れにくい」という優れた機構「コーアクシャル」をなぜオメガだけが採用しているのでしょうか?

コーアクシャルは、1976 年に英国の時計技師ジョージ ダニエルズによって発明され、1980 年に特許を取得し注目を浴びていましたが、「搭載するムーブメントにスペースを要する」「製造コストが高い」などのデメリットゆえ、当時はほとんどのブランドが採用を見送ることになりました。

当時、オメガが属するグループ(現スウォッチグループ)のトップであったニコラス・G・ハイエックが、1993年にジョージ・ダニエルズ博士から技術を買い取り、開発がスタートしました。現在ではオメガウオッチの多くのモデルがコーアクシャルを搭載したムーブメントを採用しています。

コーアクシャル機構自体は1974年にジョージ・ダニエルズ氏によって生み出されたものであり、特許も既に切れているため、オメガ以外のブランドもコーアクシャル機構を搭載することは可能です。しかし、コーアクシャル機構は製造コストも高く、視覚的な美しさや構造的な問題もあり、どの時計ブランドもコーアクシャル機構の採用に至っていないのが現状です。

時計業界において、オメガだけがコーアクシャル機構の搭載に成功し、量産を可能としました。オメガ独自の機構「コーアクシャル」は、オメガブランドの強みとなり、現在においても他の追随を許しません。

オメガ・コーアクシャルは、メーカー修理しかできないのか?

オメガ・コーアクシャルの一般修理業者での対応が難しい理由

  • コーアクシャルのパーツは入手困難
  • コーアクシャルの精度測定には最新の機器が必要

コーアクシャルは優れた機構ですが、唯一デメリットを挙げるならば、一般修理業者でのオーバーホール対応が難しいことです。


メーカーのコンプリートサービスは、オーバーホール・精度調整・防水検査・外装仕上げを含んでおり、完璧な対応をしてくれますが、料金は決して安いものではありません。
メンテナンス費用は時計機能を維持するための必要経費ではありますが、メーカーよりも少しでも費用を抑えたいと、一般の時計修理業者をお探しの方も少なくないと思います。しかし、いざ一般の時計修理店にオメガ・コーアクシャルモデルを持ち込んでも、ムーブメントの機構が独自であるがゆえに「パーツ入手困難でオーバーホール不可」「最新の測定器でないと正しい精度が測れない」など、部品事情や技術理由でオーバーホール対応していただけない場合も多いようです。

現在、オメガの多くのモデルがコーアクシャルを搭載しているので、修理窓口の選択肢がメーカーのみになるのはオメガユーザーにとって頭の痛い問題だと思います。

オメガ コンプリート メンテナンス サービス
メカ¥105,600〜
メカ クロノグラフ¥135,300〜
オメガ公式サイト


オメガ・コーアクシャルのオーバーホールが可能な時計修理店 まとめ

オメガ・コーアクシャルのオーバーホールが可能な時計修理店

  • オメガ・コーアクシャルのオーバーホール実績が豊富な「時計修理リペスタ」
  • オメガ・コーアクシャルのオーバーホール対応が期待できる時計修理店「WATCH COMPANY」
  • オメガ・コーアクシャルのオーバーホール対応が期待できる時計修理店「シエン」

多くの修理業者がオメガ・コーアクシャルの修理受け入れを断念する中で、わずかではありますが独自の修理スキームを構築し、オメガ・コーアクシャルのオーバーホール実績を多数積み上げている時計修理店もございますので、ご紹介いたします。無料見積や配送依頼が可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせしてみてはいかがでしょうか。

メーカーのコンプリートサービスの内容と比較したうえで、是非オーバーホール依頼をご検討ください。

時計修理 リペスタ

約30年間 ロレックス認定技術者だった職人たちが中心に立ち上げた技術部門です。ロレックスのオーバーホールは、認定技師ならではのメーカー品質。また、オメガ・コーアクシャルのオーバーホールの経験値が豊富な職人も揃っております。
全国送料無料・見積無料で、郵送見積が可能。大阪の店舗に持ち込みも可。
オメガ・コーアクシャルのオーバーホールでお困りのユーザー様は是非リペスタにご相談してみてください。リーズナブルで高品質なオーバーホールが期待できます。

サービスの特徴

  • 元ロレックス技術認定者が在籍
  • メーカー品質
  • リーズナブルでわかりやすい料金体型
  • オーバーホール未経験者にもおすすめ

郵送修理も持込み修理も可能。持ち込みの場合は直接時計技師に相談することも可能だから安心です。
リーズナブルでわかりやすい料金体型は、オーバーホール未経験者にもおすすめできます。

時計修理WATCH COMPANY

高級時計メーカー勤務者らが中心となって創業した修理工房です。全国送料無料・見積無料で、郵送見積が可能。東京、大阪、名古屋、横浜の店舗に持ち込み可。

サービスの特徴

  • 元ロレックス技術認定者が在籍
  • 全国送料無料・見積無料
  • リーズナブルでわかりやすい料金体型
  • オーバーホール未経験者にもおすすめ

郵送修理も持込み修理も可能。東京、横浜、名古屋、大阪に店舗があり、持ち込み修理も可能です。
基本料金がリーズナブルで、技術力も高いのでおすすめできる修理店の一つです。

郵送修理も持込み修理も可能。東京、横浜、名古屋、大阪に店舗があり、持ち込み修理も可能です。
基本料金がリーズナブルで、技術力も高いのでおすすめできる修理店の一つです。

時計修理シエン

元ロレックスの技術責任者はじめ、仕上げ(磨き)のみを行う専任の時計技術者が担当します。全国送料無料・見積無料で、郵送見積が可能。東京、大阪の店舗に持ち込み可。

サービスの特徴

  • 元ロレックスの技術責任者が担当
  • 仕上げ専任技師が在籍
  • 全国送料無料・見積無料
  • リーズブルなオーバーホール

デパートなどと違い中間マージンがかからないため、リーズナブルで高品質なオーバーホールを提供することができます。

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