
─ ブログで読み解く、町の時計修理職人の仕事 ─
スマートフォンの普及により、時間を「見る」ためだけなら腕時計が不要な時代になりました。若い世代を中心に腕時計離れが進むなか、町の時計修理店は全国的に数を減らしつつあります。後継者不足や業界構造の変化も相まって、個人経営の修理店にたどり着く手がかりは少なくなっています。そんな時代だからこそ、職人自身が発信する修理ブログは、技術や想い、日々の仕事ぶりを知るための貴重な情報源です。
このシリーズでは、町の時計職人が書くブログを通じて、修理店の実態を読み解いていきます。第3回となる今回は、東京都・杉並区西荻窪にある「トライフル」を取り上げます。
店舗情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 店名 | トライフル |
| 所在地 | 〒167‑0054 東京都杉並区松庵3‑31‑16(西荻窪駅南口より徒歩約6分) |
| アクセス | JR中央線・総武線 西荻窪駅(南口)から仲通街アーケードを抜けて徒歩約6分。 |
| 公式サイト | https://www.a-trifle.com/ |
| 公式ブログ | https://www.a-trifle.com/blog/ |
| 修理対象(対応ブランド) | ロレックス、オメガ、IWC、パテックフィリップ、カルティエ、ブルガリ、セイコーなど国内外高級ブランドの腕時計・懐中時計・掛時計・柱時計など各種修理対応 |
| 特徴(資格・技術・対応など) | 創業20年以上。定期メンテ、他店で断られた時計も「対応できる可能性あり」と柔軟に受け入れ。撮影用古道具としての古時計取扱や、来店予約制による丁寧な対応も特徴 |
ブログ記事の読みどころ(技術・対応面)

2016年6月から始まるアーカイブは2025年6月まで継続しており、丸9年以上の運営実績を誇ります。公式ブログの「時計修理」タグだけで420件以上の掲載実績があり、月1〜2件程度の投稿ペースを維持しています。各記事では、分解前後やケース/ムーブメントのクリーニングを写した画像が高解像度で多数掲載されており、修理の工程が視覚的に伝わる構成になっています。懐中時計の天真自作や大型ホールクロックの出張修理、記憶と結びつく掛時計など、「断られた時計にも対応する」裁量性や創意工夫を記事を通じて知ることができるのが大きな魅力です。
修理記録から見えてくる技術的傾向
SEIKO 19セイコー 懐中時計修理

この2019年8月の修理事例では、いわゆる長寿ロングセラー「19セイコー」懐中時計の天真(回転軸芯)が折損し、風防に亀裂も認められたため、ムーブメントのオーバーホール作業と並行して職人による天真の新作作成および交換、さらに風防の新品交換を的確に実施しています。単なる分解清掃以上の精密な作業に加え、部品が製造終了している懐中時計において手作り部品の加工・取り付けという裁量と創意に満ちた技術力が伺えます。
ROLEX GMT‑マスター 1675 自動巻腕時計 修理

2022年5月22日付のこの事例では、「リュウズが締まらない」という症状のGMT‑マスター 1675に対し、当時の純正パーツを可能な限り活用しつつ、ムーブメント内部を錆除去と分解清掃で整備し、ケースと金属ベルトにもクリーニングを施して全体の印象を一新しています。動作テストを何度も実施して安定性を確認しながら修理工程を進めており、ヴィンテージ時計の「味」を残しつつも日常使用に耐える品質へと復元する職人のバランス感覚と丁寧な技術が光ります。さらに、3〜5年ごとのオーバーホール推奨を明示し、将来にわたって時計を使い続けてほしいという意図がうかがえる内容です。
Cartier パンテール ヴァンドーム クォーツ腕時計 オーバーホール修理

2025年1月14日付記事では、1980年代製「パンテール ヴァンドーム」クォーツに「長期停止+液漏れバッテリー」の依頼があり、まず放置による電池液漏れで腐食した接点金具の状態を確認し、オーバーホール(分解清掃)をその前段階として実施。パーツを洗浄・整備しつつ、ムーブメントや電池交換部品、風防なしの状態も丁寧に処置し、ケースや裏蓋の再調整後、動作テストを繰り返して動作安定を確認しました。特に「1年以上電池切れ放置は回路破損のリスクがある」との注意喚起を盛り込み、使用者へのメンテナンス啓蒙とともに、壊れた時計をただ動かすだけでなく、将来に安心して使える状態に仕上げる修理姿勢が伝わる内容です。
まとめ
「トライフル」のブログからは、分解から外装クリーニングに至るまで一貫した丁寧オーバーホールの技術と、他店で断られた時計でも挑戦する柔軟さと誠実さが読み取れます。特に、天真新作の懐中時計修理や大型ホールクロックの出張修理、さらには時計に込められた家族の記憶を大切に扱う姿勢などには、職人としての強い意思と誇りが表れています。電子機器が進化し、腕時計が必需品でなくなった今だからこそ、大切な時計を修理・再生して使い続けることに、**「時間」を超えた価値を見出せるのかもしれません。**この記事が、あなたの時計との対話を再開し、街の職人に相談するきっかけになれば幸いです。
本シリーズ「時計職人ブログ探訪記──スマホ時代に生き残る町の修理店」では、今後も全国各地の修理店が綴る発信を通じて、その現場に息づく技術と姿勢を記録していきます。次回も引き続き、町の現場で静かに時を支えている修理店を紹介してまいります。
目次
TOKI NOTEからのご案内|オススメ時計修理店一覧
壊れたままの時計や、眠っている大切な一本はありませんか?
TOKI NOTEでは、「修理して長く使ってほしい」という想いから、技術・実績・価格・対応力の4つの観点で信頼できる修理店を厳選してご紹介しています。
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1位
時計修理 リペスタ|元ロレックス認定技師が手がける、信頼のオーバーホール

「時計修理 リペスタ」は、ロレックスの元認定技師が在籍する、技術力に定評のある修理店です。公式サイトには技術者紹介や修理事例が掲載されており、依頼前に修理の中身がしっかり確認できる点でも安心です。
メーカー品質の修理を、明瞭で良心的な料金で提供。ロレックスはもちろん、オメガなど他ブランドのオーバーホールにも対応しています。全国対応の無料郵送見積に加え、大阪店舗では持ち込み相談も可能。初めての方にもおすすめできる、信頼性の高い一店です。
リペスタは、他の修理店の技術者が相談に訪れるほど、技術力に信頼が集まる修理専門店です。
2位
ALLU WATCH REPAIR(なんぼや)|時計を未来へ繋ぐ信頼の修理工房

ALLU WATCH REPAIRは、ブランド買取「なんぼや」から派生した時計修理専門店です。全国130店舗以上で受付可能、年間3万本以上の修理実績を誇ります。WOSTEP認定技師や1級時計修理技能士が在籍し、ロレックスやオメガなど高級時計からアンティークまで、最高品質の修理を提供。迅速な納期と手厚いアフターサービスで、大切な時計を長く愛用できるようサポートします。
ALLU WATCH REPAIRは、高級時計からアンティークまで最高品質の修理を提供する修理工房です。
3位
時計修理 WATCH COMPANY|年間15,000本を超える実績、信頼の大型修理工房

「WATCH COMPANY」は、ロレックスをはじめとする高級時計の修理を専門とする大型修理工房です。2003年、高級時計メーカー出身の技術者を中心に東京都港区青山で開業。わずか5名から始まった工房は、現在では約30名体制となり、年間15,000本を超える修理実績を誇ります。
東京・横浜・名古屋・大阪に店舗を展開し、持ち込みによる修理受付も可能。もちろん全国からの郵送修理にも対応しています。経験豊富な技術者による体制と、安定した処理能力で、幅広いブランドのオーバーホールにも安心して依頼できる修理店です。
WATCH COMPANYは、豊富な修理実績に裏打ちされたノウハウで、的確な対応を可能にする修理工房です。
4位
時計修理シエン|分業体制で品質を追求する修理工房

「時計修理シエン」は、メーカー修理部門出身の技術者が在籍し、高度な分業体制で品質を追求する時計修理専門店です。オーバーホールを担当する技師と、仕上げ(ポリッシュ)専任の技師がそれぞれ在籍しており、外装と内部機構の両面から丁寧なメンテナンスを行っています。
ロレックスはもちろん、オメガ、パネライ、フランクミュラーなど多くの高級ブランドに対応。全国からの郵送修理に対応しており、大阪と東京の店舗では持ち込みによる相談・受付も可能です。ブランドごとの特性を理解したうえで修理してくれる、専門性の高い一店です。
シエンは、工程ごとに専門技師が担当することで、作業の精度と効率を両立しています。
