
時計のカタログや広告をよく見ると、ほとんどの製品で針が「10時10分前後(10時8〜9分の場合も多い)を指していることに気づくかもしれません。この配置は偶然ではなく、視認性やデザインバランスを考慮した結果、多くのブランドが共通して採用しているものです。特定の時刻に意味があるというわけではありませんが、広告における視覚効果として非常に理にかなっていることから、長年にわたり業界の“定番”となっています。この記事では、その背景をロゴの見せ方、構図の安定性、心理的印象の3点から解説します。
目次
1. ブランドロゴを見せるための計算された角度

多くの時計ブランドでは、文字盤の12時方向にロゴやモデル名が配置されています。針がこの位置にかかると視認性が損なわれるため、広告では針をロゴの両側に配置するよう工夫されています。
一般的には時針が10時付近、分針が2時付近を指すケースが多く、ロゴに重ならないよう微調整されています。これにより、文字盤全体のバランスを保ちつつ、ブランド名やデザインの特徴がしっかりと見える構成が可能になります。
ちなみに分針位置は、こまかく言えば「8~9分位置」を指している広告が多くみられます。これはおそらく、10時10分ちょうどだと、分針が文字盤インデックスに被る可能性があるからだと思われます。
2. 左右対称のV字型で視覚的に安定した印象を演出

この「10時10分前後」に針を配置することで、時計の文字盤上に左右対称のV字型が形成されます。こうした構図は視覚的に安定感をもたらし、時計の輪郭や造形を際立たせる効果があります。
さらに、多くの広告では秒針が30秒〜40秒付近を指しており、3本の針がバランスよく中央から広がるように配置されています。これは写真構図における「放射線構図」や「三角構図」にも通じ、視線を文字盤中央に集めつつ、時計全体を立体的に見せるための工夫です。
3. 「笑顔に見える」効果で好印象を与えることも

針が10時10分付近に開くことで、人の顔の「口角が上がった状態」、つまり笑顔を想起させるという説もあります。とくにマーケティング分野では、このような形状が無意識にポジティブな印象を与える可能性があるとされています。
一方で、針が8時20分のような角度を指すと、下向きのラインがやや沈んだ印象に見えるという研究もあります。こうした形の与える感覚的影響も、時計広告において10時10分前後が好まれる理由の一つとされています。
まとめ:針の配置に隠された、視覚と印象の調和

観点 | 主な効果 | 内容 |
---|---|---|
ロゴ視認性 | ブランド名が隠れない | 時針・分針が12時位置を避けて配置される(10:09〜10:10前後) |
デザイン構図 | 安定感と明瞭さ | 針がV字型を形成、秒針は30〜40秒で放射構図に |
心理的印象 | 穏やかな好印象 | 笑顔のような形状が親しみを生むという説も |
このように、「10時10分前後」という針の位置は、時計そのものを美しく、わかりやすく、そして好意的に見せるための細やかな配慮の結果です。単なる習慣ではなく、**デザインと機能、感覚が交差する“広告の定番構図”**として世界中の時計ブランドで受け継がれています。時計を眺めるとき、針の角度にもこうした意図が込められていることに気づくと、少しだけ世界が広がるかもしれません。
目次
TOKI NOTEからのご案内|オススメ時計修理店一覧
壊れたままの時計や、眠っている大切な一本はありませんか?
TOKI NOTEでは、「修理して長く使ってほしい」という想いから、技術・実績・価格・対応力の4つの観点で信頼できる修理店を厳選してご紹介しています。
✔︎ 一級技能士など有資格者が在籍する技術力
✔︎ ロレックスやオメガなど高級時計の修理実績が豊富
✔︎ 配送料・見積無料など相談しやすい対応体制
✔︎メーカーよりもリーズナブルかつ迅速な対応が期待できる
「近くにお店がない」「どこに頼めばいいかわからない」そんな方も安心してご利用いただけます。
まずはお気軽にご相談ください。
1位
時計修理 リペスタ|元ロレックス認定技師が手がける、信頼のオーバーホール

「時計修理 リペスタ」は、ロレックスの元認定技師が在籍する、技術力に定評のある修理店です。公式サイトには技術者紹介や修理事例が掲載されており、依頼前に修理の中身がしっかり確認できる点でも安心です。
メーカー品質の修理を、明瞭で良心的な料金で提供。ロレックスはもちろん、オメガなど他ブランドのオーバーホールにも対応しています。全国対応の無料郵送見積に加え、大阪店舗では持ち込み相談も可能。初めての方にもおすすめできる、信頼性の高い一店です。
リペスタは、他の修理店の技術者が相談に訪れるほど、技術力に信頼が集まる修理専門店です。
2位
ALLU WATCH REPAIR(なんぼや)|時計を未来へ繋ぐ信頼の修理工房

ALLU WATCH REPAIRは、ブランド買取「なんぼや」から派生した時計修理専門店です。全国130店舗以上で受付可能、年間3万本以上の修理実績を誇ります。WOSTEP認定技師や1級時計修理技能士が在籍し、ロレックスやオメガなど高級時計からアンティークまで、最高品質の修理を提供。迅速な納期と手厚いアフターサービスで、大切な時計を長く愛用できるようサポートします。
ALLU WATCH REPAIRは、高級時計からアンティークまで最高品質の修理を提供する修理工房です。
3位
時計修理 WATCH COMPANY|年間15,000本を超える実績、信頼の大型修理工房

「WATCH COMPANY」は、ロレックスをはじめとする高級時計の修理を専門とする大型修理工房です。2003年、高級時計メーカー出身の技術者を中心に東京都港区青山で開業。わずか5名から始まった工房は、現在では約30名体制となり、年間15,000本を超える修理実績を誇ります。
東京・横浜・名古屋・大阪に店舗を展開し、持ち込みによる修理受付も可能。もちろん全国からの郵送修理にも対応しています。経験豊富な技術者による体制と、安定した処理能力で、幅広いブランドのオーバーホールにも安心して依頼できる修理店です。
WATCH COMPANYは、豊富な修理実績に裏打ちされたノウハウで、的確な対応を可能にする修理工房です。
4位
時計修理シエン|分業体制で品質を追求する修理工房

「時計修理シエン」は、メーカー修理部門出身の技術者が在籍し、高度な分業体制で品質を追求する時計修理専門店です。オーバーホールを担当する技師と、仕上げ(ポリッシュ)専任の技師がそれぞれ在籍しており、外装と内部機構の両面から丁寧なメンテナンスを行っています。
ロレックスはもちろん、オメガ、パネライ、フランクミュラーなど多くの高級ブランドに対応。全国からの郵送修理に対応しており、大阪と東京の店舗では持ち込みによる相談・受付も可能です。ブランドごとの特性を理解したうえで修理してくれる、専門性の高い一店です。
シエンは、工程ごとに専門技師が担当することで、作業の精度と効率を両立しています。