
ロレックスのムーブメントの中で、「名機」と呼ばれているものがあります。
それが**Cal.3135(キャリバー3135)**です。
1988年に登場し、サブマリーナーやデイトジャストなどロレックスの主力モデルに30年以上使われ続けてきたこのムーブメントは、丈夫で長持ち、修理がしやすく、精度も高いという“3拍子揃った存在”です。
この記事では、Cal.3135の構造や性能の特徴をわかりやすく解説しながら、実際によくあるトラブルや修理・オーバーホールの傾向についても詳しくまとめました。専門的な用語にはなるべく補足を加えているので、一般の時計ユーザーの方でも安心して読める内容になっています。
目次
Cal.3135とは?ロレックスの定番ムーブメント
Cal.3135は、ロレックスが1988年に開発した自動巻きのムーブメントです。
「自動巻き」とは、腕を動かすことでローターと呼ばれるおもりが回転し、その力でゼンマイを巻き上げて時計が動く仕組みのことです。
主な搭載モデル(一例):
- デイトジャスト(Ref.16200)

- サブマリーナー(Ref.16610)

- シードゥエラー(Ref.16600)

- ヨットマスター(Ref.16622)

これらのモデルは現在も中古市場で人気があり、「Cal.3135搭載かどうかで選ぶ」というマニアも少なくありません。
ロレックスCal.3135の構造的な特徴と魅力
1. 両方向自動巻き機構(切換車)

Cal.3135は、ローターが左右どちらに回ってもゼンマイが巻かれる「両方向巻き」という構造を採用しています。
その動きを支えているのが**切換車(きりかえぐるま)**と呼ばれる部品です。
この切換車がスムーズに働くことで、効率よくゼンマイが巻き上がり、巻き上げ効率と信頼性の高さにつながっています。
2. フリースプラング・テンプ+マイクロステラナット


Cal.3135には、フリースプラング方式のテンプと、精度調整用のマイクロステラナットが使われています。
- フリースプラング:ヒゲゼンマイの長さを変えずに、テンプのバランスを微調整する高級な構造。衝撃にも強く、精度が安定します。
- マイクロステラナット:テンプの上にある小さなネジ。これを回すことで時計の進み遅れを細かく調整できます。
この組み合わせによって、Cal.3135はクロノメーター級の高精度と耐久性を両立しています。
3. ロレックスCal.3135の整備しやすい構造とパーツ供給の安定

Cal.3135は構造が素直で整備しやすいと評価されています。
パーツの配置がわかりやすく、長年の修理実績も豊富なため、多くの時計修理士が対応しやすいムーブメントです。
さらに、社外部品や中古パーツも比較的手に入りやすいことから、正規サービス以外でもメンテナンスがしやすいのも魅力です。
ロレックスCal.3135によくあるトラブルと交換されやすい部品
筆者が調査した範囲では、Cal.3135では以下の部品が修理やオーバーホール時に交換されることが特に多いことがわかりました。
切換車の摩耗

- 症状:自動巻きが効かない/巻いてもすぐ止まる
- 原因:内部の小さな爪の摩耗や、油切れによって回転が伝わらなくなる
- 対処法:オーバーホールのたびに交換されることもある“定番の消耗品”
主ゼンマイの劣化


- 症状:パワーリザーブ(持続時間)が短い、精度が安定しない
- 原因:ゼンマイの金属疲労やトルクの低下
- 対処法:見た目では劣化がわかりにくいため、定期交換が推奨
ローター芯の摩耗


- 症状:時計を振るとカチャカチャ異音がする、ローターがぐらつく
- 原因:回転軸(芯)が摩耗し、ローターが不安定になる
- 対処法:早めの交換が必要。放置するとムーブメントに接触して他の部品も傷む恐れあり。
巻真・ツヅミ車の不良(リューズ操作に関係)

- 症状:リューズが空回りする、巻き心地が悪い、操作しにくい
- 原因:日々の使用による摩耗や潤滑不良
- 対処法:交換対応。特に巻真とツヅミ車はセットで劣化しやすいです。
Cal.3135のオーバーホールの目安と費用感
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ロレックス Cal.3135のオーバーホール周期は5年が目安とされています。
使い方や保管状況によって前後しますが、不具合がなくても5年に一度は内部の点検・清掃・注油を行いたいところです。
費用の目安(2024年時点):
- 正規サービスセンター:6万円〜10万円前後(部品交換別)
- 民間修理業者:3万円〜6万円+部品代
Cal.3135は対応できる修理工房も多いため、「正規に出すか民間に出すか」を選びやすいというメリットもあります。
まとめ|ロレックスCal.3135は“直して使えるロレックス”の象徴

ロレックスのCal.3135は、単に壊れにくいムーブメントではなく、壊れても直せる、長く付き合えるムーブメントです。
- 部品が手に入りやすい
- 修理・整備しやすい構造
- 精度も高く、信頼性抜群
Cal.3135が「名機」と呼ばれるのは、こうしたトータルバランスの良さにあります。
もしあなたがロレックスの1本を選ぶなら、Cal.3135搭載モデルは“育てていける時計”として大きな魅力を持っています。
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